カーレ

カーレ

  悪の巣窟

 カーカバードは、泥棒や盗賊、怪物や邪悪な非人間的種族、それに、他の世界から追放された者たちが住まう野蛮な地だ。それは、かつてこの場所に膿のように生まれた混沌との接触によって汚染され、野蛮な魔法と奇妙な自然現象が混じり合って産み落とされた土地だ。その中心部にはカーレがあり、罠の待ち受ける港町としてよく知られている。

 カーレが都市であるのは確かだ。けれども、そこはほかよりも質が悪く、下劣で暴力に満ち、がたがたの、とても都市とは考えられrないようなところだ。港だって?その通り――

荒々しいカーカバード海から百リーグ近くにもあるにもかかわらず、カーレは広大なジャバジ川に直結しており、小舟やはしけ、それに、南へと魚を運んでくる別の小舟と出会うのだ。罠は?その通り、不幸なことにそれは存在する。おまけに大へんな数ときている。都市にはびこる多くの泥棒や追い剥ぎから身を守ろうとして、秩序を重んじる市民たちがこれらを持ち込んだのだが、どこに自分の罠があるのか教え合おうとしなかったために、計画は逆効果になってしまった。いまでは、だれもが自分の知っている都市の区画から踏み出さず、知らない通りや横町を避けるようにしながら注意深く動きまわっている。

M.ガスコイン編安田均訳『タイタン』社会思想社

 創土社版では「魔の罠の都 カレー」。