スパム

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へそ曲がりの大英帝国 (平凡社新書)

へそ曲がりの大英帝国 (平凡社新書)

また、今や「古典」とも言えるほど有名になった「スパム」のエピソードがある。男性が町の安食堂に入り、メニューに何があるかと尋ねると、そこのウェイトレスが口をそろえて「スパムスパムスパム」と繰り返すという、これまたノンセンスで笑わせるものである。「スパム」とはアメリカの食品会社が売り出した、缶詰のランチョンミートの商品名であり、イギリスでは戦時中に肉の代用品として広く普及したが、あまり評判のよいものではなかった。スパムそれ自体がまずいというよりは、長い間そればかり食べさせられた人々にとっては、あきあきするものだったのだろう。「モンティ・パイソン」のこのスケッチ以来、「スパム」は「嫌になるほど繰り返されるもの」を指す表現として使われるようになった(ちなみに「スパム・メール」の語源はこれである)。

新井潤美『へそ曲がりの大英帝国』平凡社新書

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