スラング

スラング

 カーカバードで悪意の神として崇拝されているスラング、また、その妹であり、嫉妬と妬みの女神であるタニットは、善の神々の多くと関係があると思われている。しかし、彼らは「最初の戦い」で邪悪の軍勢のがわについたので追放され、虚空の暗黒の神々にくわわったといわれる。他の土地の僧侶や学者は(知っていたなら)これに異論を唱えるかもしれない。しかし、カーレでは現にいまでも、不幸な人々には”スラングのお恵み”があったといわれている。この罠に満ちた港湾都市のおぞましい寺院では、悪意に満ちた人々がスラングタニットに捧げ物をして、他者への復讐を懇願しているのだ。スラングはでっぷりとした大男で、蛇のように分かれた舌を持ち、手を口にかざしてささやいている姿に描かれるのがふつうである。

M.ガスコイン編安田均訳『タイタン』社会思想社

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