パーティー内恋愛

パーティー内恋愛

 ウォーロック vol.32

 ありがちな場面で恐縮だが、冒険者のパーティが死んだドラゴンの前で、一人の死にかけた戦士(♂)のまわりにたむろしていた。戦士はもうおしまいだった。詳しくは書かないが、スプラッタ映画に出たら本年度アカデミー特殊効果賞まちがいなしとゆーぐらいズダボロだっった。

 さらにパターンに輪をかけて申し訳ないが、戦士(♂)はパーティーの僧侶(♀)と恋仲だった。よくあるパーティー内恋愛とゆーやつだ。まったくナニ考えてんだか……いやいや、関係ない話をしてすまなかった。

 とにかく、定石通り、僧侶(♀)に抱かれながら、戦士(♂)は息絶ええていくのだ。悲愴であった。見守る頑固な老ドワーフ(♂)がズズッとすすりあげていたりした。戦士(♂)は僧侶(♀)の頬をつたう涙を、ほとんど力の入らなくなった、青い、冷たい指で拭ってやりながら、最期の一言をささやくように言い残すのだ。

 「泣かないで……きれい……」

 悲劇であった、感涙であった……これだけであったなら。

 「……に蘇生させてね」

(幻想英雄さん)

『ウォーロック』32 社会思想社