ポート・ブラックサンド

ポート・ブラックサンド

危難の地、アランシア

 ブラックサンドは比較的新しい都市で、壊滅的な魔法大戦によって完全に破壊され、放棄された初期の大都市の波止場の跡に建てられた。しかし、そうした大都市の跡ということや、それに、ナマズ川の河口に位置していたことも手伝って、この新たな居留地は古い廃墟の上に急速に発展した。以前の都市とはちがって、この新しい都市は広くはなく、幾何学的にも作られてはおらず、木と石の建物を次々と積み重ねていった、いい加減な集合体でしかなかった。そして、そこはたがいにしのぎを削り、罪もない住民を食い物にするこそ泥や追いはぎ、海賊や人殺したちの避難所となった。都市は、その非情さと、気まぐれな”慈善”の行いの両方で知られる暴君、なぞのアズール卿によって統治されている。われわれは、後でもっと詳しくブラックサンドとアズールとに触れよう。ここではこれだけで十分だ――ブラックサンド気をつけろ

M.ガスコイン編安田均訳『タイタン』社会思想社