八部衆

八部衆

いわれ

 マーンダーラヴァ花・マハー=マーンダーラヴァ花・マンジューシャカ花・マハー=マンジューシャカ花など天上の花の大雨が降りそそぎ、世尊と四種の会衆たちの上に撒き散らされた。

 また、仏国土の全土は六種に地をおこして、上下四方に動揺し、激しく動した。

 そのとき、その集まりには、僧・尼僧・在俗の男女の信者の四衆と、天・竜などの八部神衆など、人間と鬼霊たちが集まっていただけでなく、王侯・貴族・将軍たちをはじめ、四洲の転輪聖王たちもすべて扈従の者たちをつれて、その座にいたが、一同は世尊を仰ぎ見て驚嘆し、不思議な気持になると同時に、このような奇蹟を見たことを大いに悦んだ。

坂本幸男 岩本裕訳注『法華経』(上) 岩波文庫

一九 天・竜などの八部神衆――デーヴァ(天)・ナーガ(竜)・ヤクシャ・ガンダルヴァ・アスラ・ガルダ・キンナラ・マホーラガの八者は仏法の守護神で、一般に八部衆八部神衆といわれる。なお、これらの中で、ヤクシャ yaksa は神怪の一種で、一般には善良な性質をもつ存在とされるが、時に兇悪な悪魔ともされる。「夜叉」はその音訳で、わが国では後者の意味に用いられている。また、マホーラガ mahoraga(原義は大蛇)も鬼霊の一種である。

坂本幸男 岩本裕訳注『法華経』(上) 岩波文庫

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