蜀犬 日に吠ゆ

1901-01-11

[][]一月十一日 ある全く唯物論的な哲学者が はてなブックマーク - 一月十一日 ある全く唯物論的な哲学者が - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

一月十一日

 ある全く唯物論的な哲学者が次のような美しい言葉をのべている。われわれの目に入るあらゆる悲惨をわれわれみずからの恥とすべきだ、と。これはまた、そこなわれていない心、富や貧乏のために冷酷になっていない心の持ち主がいだく自然の感情でもある。しかし、この不愉快な感情のために、多くの人は悲惨な光景を目撃するのを避けようとする。けれども、その逃避をほとんど不可能にしたのは、現代の社会主義の最も大きな功績の一つである。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫