蜀犬 日に吠ゆ

1901-07-31

[][]七月三十一日 「神のために」という言葉は はてなブックマーク - 七月三十一日 「神のために」という言葉は - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

七月三十一日「神のために」という言葉は

 「神のために」という言葉は、一般には、もちろん単なるきまり文句にすぎない。けれども、本当に神のために行うすべてのことには祝福と成就とが与えられ、これに反して、エゴイズムや、利己的な目的を兼ねたり裏に隠した行ないには、神ののろいが下される。もっとも、「実利主義」しか信じない時代においては、幾度も苦しい経験をなめたのちでなければ、われわれはこの真理にしん底から気づき、それに従って行動することができない。しかしそうなった場合には、この経験の中から、真理を洞察するという直接の利益のほかに、なお神への一層堅固な信仰が生れてくる。なぜなら、このようなことは、偶然や人間の恣意に左右されない一つの世界秩序があってのみ、可能なことであるからだ。


 安逸と享楽とをなによりもたっとぶ者は「神の子たちの栄光の自由」(ローマ人への手紙八の二一)を受けるにふさわしくない。なお創世記四九の一五。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫
ローマ信徒への手紙 8

21 because the creation itself also will be delivered from the bondage of corruption into the glorious liberty of the children of God.

21 つまり、被造物も、いつか滅びへの隷属から解放されて、神の子供たちの栄光に輝く自由にあずかれるからです。

『新約聖書』新共同訳