蜀犬 日に吠ゆ

1901-08-16

[][]八月十六日 どんな種類の人間とも正しく交わる唯一の道は はてなブックマーク - 八月十六日 どんな種類の人間とも正しく交わる唯一の道は - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

八月十六日

 どんな種類の人間とも正しく交わる唯一の道は、相手のために本当によい事をし、相手からもそれを受けようと志すことにある。とりわけ、まるで動物や無生物を所有するように、人間を自分の娯楽や労役のために「雇う」とか所有するとかしてはいけない。同様に、その人びとと何らかの関係があるかぎり、相手の幸福について無関心であってはならない。

 もしそれができそうもないと思われる場合は、むしろ関係を結ばない方がよろしい。


 多くの人びとから害を受けることなく交わるために、また、有害な影響を与える人たちとの交わりをすぐさま適当に断つためにも、多くの沈着と自信とが必要である。


  神の子たちと人の娘たち

   (創世記六の二・三)

 主よ、教えて下さい、確かな眼であなたの子たちを知り、

 どんな装いをしていても神の子を見わけ、

 彼らを「人の娘たち」からはっきり分ち、

 人の娘たちをあやまたず避けるすべを。


 ああ、もはやいかなるものにも眼をくらまされず、

 私を空しいものからすっかり解き放ちたまえ、

 そして、あなたの祝福のみ手をもって、

 私の子らのために、あなたのやからを招きよせたまえ。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫