蜀犬 日に吠ゆ

1901-09-22

[][]九月二十二日 私はもう給金を前払いで貰っている はてなブックマーク - 九月二十二日 私はもう給金を前払いで貰っている - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

九月二十二日

 クロムウェル*1が彼の生涯の大事業に取りかかる準備時代に、従姉妹のセント・ジョン夫人にあてて、私はもう給金を前払いで貰っていると書き送ったのは、全く正しい。神は前もって支払いをされる。これから神に奉仕しようと決心した人が感じる気持は、長年にわたる誠実な奉仕ののちに抱く気持とまったく同じである。ただ、おそらくいくらか持続的でないだけの違いであろう。

 天国はその主な部分を、すでにこの地上において、与えられる。同胞教会の讃美歌が「神の恵みを知れる人は、すでに勝利のほまれを手にしている」と言っているのは、真実である。

 それゆえ、勝利のほまれをみずからすすんで棄てるならば、自分自身に対してそれだけ一そう無責任だということになる。ヘブル人への手紙一〇の二六以下*2

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫

*1:オリヴァ・クロムウェル(一五九九―一六五八)、イギリスのピュリタン革命の中心的政治家。(訳者注)

*2:「もしわたしが、真理の知識を受けたのちにもなお、ことさら罪を犯しつづけるなら、罪のためのいけにえは、もはやあり得ない。ただ、さばきと、逆らう者を焼きつくす激しい火とを、恐れ待つことだけがある……。」