蜀犬 日に吠ゆ

1901-10-03

[][]十月三日 神秘めいたことには、つねに はてなブックマーク - 十月三日 神秘めいたことには、つねに - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

十月三日

 私はことさら占ってもらったことは一度もない。このような神秘めいたことには、つねに嫌悪をいだいていた。ところが、私の方でなにもしなのに、その後でまもなく死んだ人びとから、私の生涯の重大な時期になにか目前に変化が迫っている、と告げられたことが再三あった。しかしこれらの人びとも、いつも決してそれを意図して未来を予見したのでなく、思いがけない出来事で、たまたま彼らにそうした予見があらわれたままである。だから、このような預言ならばありうることだと思われる。民数記二三の二三。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫