蜀犬 日に吠ゆ

1901-10-19

[][]十月十九日 神を信じたいと思うならば はてなブックマーク - 十月十九日 神を信じたいと思うならば - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

 およそ神を信じたいと思うならば、神の義と愛とをかたく信じなくてはならない。というのは、神にそのような属性がないとすれば、神はわれわれにとって一つの災い、それもこの上なく大きな災いにすぎないであろう。そうなれば、神など存在しない方がよいと願うにちがいない。それこそ、考えうるかぎりの大きな冒涜である。このことは、理性の上からも明瞭であるのに、それにもかかわらずわれわれは常に自分の運命のどこかに不満をいだいているので、毎日そのような冒涜の罪を犯している。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫