蜀犬 日に吠ゆ

1901-11-06

[][]十一月六日 生き生きとした幸福感は はてなブックマーク - 十一月六日 生き生きとした幸福感は - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

 実に理解しにくいことではあるが、しかし一旦それを理解すると、われわれの思考全体がそれによって大きな影響を与えられるのは、次のような考え方である、すなわち、生き生きとした幸福感は、つねにただ新しい仕事や労苦、新しい悲しみを迎えるための元気づけや準備となるべきものより(クロムウェルのいわゆる報酬の前払い)、一方、つらい試煉や意気消沈はいつも新しい、より大きな浄福と神の力とが加えられるために入口だということである。これが分れば、不幸に出会っても落ち着きを失わず、幸福であってもまじめで思慮深くなる。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫