蜀犬 日に吠ゆ

1901-12-10

[][]十二月十日 神の本当のしもべに対する はてなブックマーク - 十二月十日 神の本当のしもべに対する - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

 神の本当のしもべに対する神みずからの信実は、まことに大きなものであって、このような人間がただ一人でもいれば一国の不幸を防ぐことができるほどである。不幸が避けられない時には、その前に、このようなしもべは神のもとに引きとられる。こういう実例は珍しいものではなく、最近の例としては、南阿戦争(一八九九―一九〇二)に先立って、カーライル、ゴルドン、スパージョン、グラッドストンが死んでいる。イザヤ書五七の一、列王記下二二の二〇、創世記一八の一七。

 しかし、そういうことは、神を愛するあまり、みずから進んで、しかも永久に神のしもべとして身をささげた人びとに限るのである。出エジプト記二一の五・六。それ以外のいわゆる神のしもべたちは、このような権威を決して与えられはしない。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫