蜀犬 日に吠ゆ

1901-12-11

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眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

 この世の生活からの三つの「離脱」の仕方が、すでに創世記一二の一・二*1、一五の一*2、一七の一*3に、神がアブラハムに言われた三つの言葉によって示されている。第一の離脱の道は、浄らかな生活に進むために、その妨げとなるような住み慣れた環境や仕事から脱出することである。第二は、神よりほかになにものをも恐れず、ただ神にのみ心を向けることである。第三は、単に神のみ顔のまえを進んでいくことである。これは、今日においても、真の生活に達したいと願うすべての人がたどる内的生活の経路である。真実の生活に到るには、これ以上のものはいらない。しかしこの三つの離脱は十分にかつ完全になされねばならない。ただし、それぞれ適当な時間の間隔をおいて、なおイザヤ書五九―六二を参照されたい。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫

*1:「あなたは国を出て、親族に別れ、わたしが示す地に行きなさい。私はあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大きくしよう。あなたは祝福の基となるであろう。」

*2:「アブラハムよ、恐れてはならない、わたしはあなたの盾である。あなたの報いは、はなはだ大きいであろう。」

*3:「わたしは全能の神である。あなたはわたしの前に歩み、まったき者であれ。」