蜀犬 日に吠ゆ

1901-12-17

[][]十二月十七日 不親切な言葉や無益な言葉を決して はてなブックマーク - 十二月十七日 不親切な言葉や無益な言葉を決して - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第1部〉 (岩波文庫)

十二月十七日

 不親切な言葉や無益な言葉を決して口に出さぬこと、だが、発言することが大切で必要な場合は思いきってそうすること、冷淡で高慢な、少なくともそう思われるような沈黙をかたくなに守らぬこと、このような態度が大切である。なぜなら、言葉は、少なくとも行為と同じくらい、多くの禍いの原因となるからである。また「無益な言葉」(マタイによる福音書一二の三六)は、もしその多くの罪をつぐない、そしてそれを改めさせる神の恵みがなければ、一人ひとりの人間が重ねる罪は山のように高く、その全体の姿を目のあたり見れば、だれでも戦慄を覚えずにいられないほどであろう。そこで、よい実を獲るためには、その木をよくするよりほかに手立てはない。

 詩篇一三九の二―五・二三・二四、同胞教会讃美歌三七二番(第三節)、三八八番。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第一部 岩波文庫