蜀犬 日に吠ゆ

1919-02-29(閏年)

[][]二月二十九日 わずかな時間でも、なにか善いことや はてなブックマーク - 二月二十九日 わずかな時間でも、なにか善いことや - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

 一分か二分のほんのわずかな時間でも、なにか善いことや有効な事に使うことができるものだ。最も大きな決心や行為をするのでさえ、ごく短い時間しか要しないことが少なくない。だから、時間が足りないという口実だけで、なにか善い事を延期してはならない。そっくり同じ機会は、もう二度と来ないことが多いものだ。だが、まだなにかはっきりしない点があり、また、急がない場合は、先きへ延ばすがよろしい、そうすれば、その事についてそれ以上深く思案をめぐらさなくても、全くひとりでに、その事がはっきりわかり、実行する勇気が湧くことがよくある。それは人間の精神が無意識のうちにも働くからである。だが、行動するには、もっぱら正しい行動をしているという確信をもって、しなければならない。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第二部 岩波文庫