蜀犬 日に吠ゆ

1919-03-12

[][]三月十二日 キリストがニコデモとの対話の中で はてなブックマーク - 三月十二日 キリストがニコデモとの対話の中で - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

 キリストがニコデモとの対話(ヨハネによる福音書三の八*1)の中で語っているように、神の霊は思いのままの時に、思いのままのところに、風が吹くように行くのである。あなたが霊を呼びよせることはできない。霊があなたを召すのである。あなたはいつでも、そのようなお召しがあれば、一切をさしおいて直ちにそれに従う覚悟をしていなければならない。というのは、それは、夜の静かな時ばかりでなく、時には丁度多忙をきわめている瞬間にも、訪れることがあるからだ。その時こそ、「しもべはききます、お話しください」(サムエル記上三の一〇)と言うべき時であり、その度ごとに、あなたが真と善とにおいて、大きな躍進をとげる時である。これに反して、自分が勝手に行う「礼拝」は、たいていあのバールの神の預言者たちと同じような空しい結果を収めることになる(列王記上一八の二六・二七)。たとえその礼拝とともにどんな仰々しい騒ぎが行われようとも、またそのためにどんなに多くの教会や神殿や会堂(モシエー)が建築されようとも。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第二部 岩波文庫

*1:「風は思いのままに吹く。あなたはその音を聞くが、それがどこからきて、どこへ行くかは知らない。霊から生れる者もみな、それと同じである。」