蜀犬 日に吠ゆ

1919-04-20

[][]四月二十日 ただ一切の善事だけを報道して はてなブックマーク - 四月二十日 ただ一切の善事だけを報道して - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

 この世界におけるただ一切の善事だけを報道して、悪だの、くだらぬ事柄には見むきもしないというような新聞なり、評論誌なりを、われわれは持つべきであろう。それを読めば、この世には一体どれほど多くの善事がなされており、特に最初は邪悪だったものが善に転じたり、善に仕えるようになるものがどれほど多いかも、はじめて分るであろう。「神は、神を愛する者たちとともに働いて、万事を益となるようにして下さる」(ローマ人への手紙八の二八)。これこそ、正当な、しかも長持ちする楽観主義(オプテイミズム)である。このようなことを、われわれは生涯において、それが単なる「偶然}とのみは思われないほど、たびたび経験するものである。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第二部 岩波文庫