蜀犬 日に吠ゆ

1919-05-22

[][]五月二十二日 教会の讃美歌に歌われている「聖なる単純さ」 はてなブックマーク - 五月二十二日 教会の讃美歌に歌われている「聖なる単純さ」 - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

 われわれの教会の讃美歌に歌われている「聖なる単純さ」についても、事情はやはり同じである。これらの歌から語っているのは謙遜の霊であって、これはアメリカ哲学の理想と思われる「自我の主張」からは完全に自由なものである。この点では、一般民衆から出た人びとの方が、もし彼らが本当に善良であれば、教養ある人たちよりもつねにまさっていよう。彼らは必ずしも「立派な人格」でありたいと願わないで、「奉仕すること」が彼らには、わたしたち以上に、自然なことである。教養を積んだ婦人たちにも、奉仕はますます容易になるようで、一般的に見て、この点では婦人たちの方がわれわれ男性よりも進んでいるように思われる。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第二部 岩波文庫