蜀犬 日に吠ゆ

1919-09-21

[][]九月二十一日 わたしを信じる者は、わたしを信じるのではなく はてなブックマーク - 九月二十一日 わたしを信じる者は、わたしを信じるのではなく - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

九月二十一日

 ヨハネによる福音書一二の三八―五〇*1。この言葉は、この世において神の国を何らかの仕方で代表しなければならないすべての人びとにとって、よい教訓である。まず第一に、彼らは、多くの人たちによって信じられなくても、それを不思議がってはならない。次に、彼らの言うことを心ひそかに信じていながら、なおそれをあからさまに表せない人たちも少なくないことを、平静に受けとめなくてはならない。第三に、彼らはこの世をさばく者でなく、それを救う者でありたいと思うべきであり、これが肝要なことである。そして最後に、彼らの言葉を軽蔑する者は、すでに自分のうちに裁きをうけていることを、確信すべきである。

 彼らはつねに、神から託されたことをただそのまま語り、それより多くも少なくも語らないようにこころがけねばならない。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第二部 岩波文庫

*1:「……わたしを信じる者は、わたしを信じるのではなく、わたしをつかわされたかたを信じるのであり、またわたしを見る者は、わたしをつかわされたかたを見るのである。わたしは光としてこの世にきた。……わたしがきたのはこの世をさばくためでなく、この世を救うためである。……わたしは、自分から語ったのではなく、わたしをつかわされた父自身が、私の言うべきこと、語るべきことをお命じになったのである。わたしはこの命令が永遠の命であることを知っている。……