蜀犬 日に吠ゆ

1919-10-23

[][]十月二十三日 なにか疲れを はてなブックマーク - 十月二十三日 なにか疲れを - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

 高齢になると、あなたはいつもなにか疲れをおぼえるであろう。神のそば近くある、というこの世の楽園も、それを防いではくれない。しかし、この疲れは、一方で日々あらたに贈られる天上からの力や、また、救いを待ちのぞみながらも、それをあまり早く得たいと願わない忍耐と、結びついたものである。実は、このような忍耐そのものが、すでに平和にみちた、ひとを幸福にする感情なのである。

 われわれは眼を将来にそそぎながらも、みずからよろこんで現在の生活にとどまっていたい。主は、いつかわれわれをこの勤労の生活から召されるであろうが、われわれは自分でそれを捨てようとは思わない。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第二部 岩波文庫