蜀犬 日に吠ゆ

1919-11-12

[][]十一月十二日 われわれが神の導きを受けている場合 はてなブックマーク - 十一月十二日 われわれが神の導きを受けている場合 - 蜀犬 日に吠ゆ

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

 出エジプト記三四の一〇*1。われわれが神の導きを受けている場合、いつも、自分であらかじめ考えていたのといくらか違った成行きになるものである。それは、われわれの行為から、自分のためや他人のためによい結果が生まれるのは、われわれの賢さや計算のせいではなくて、神の力のおかげであり、したがって、その成果についての誉れは神に帰すべきものだということを、われわれが覚るためである。だから、あなたの生涯において、あなたが行った最善のことにたいして隣人たちから大した外面的栄誉があたえられないのに、他人はもっとささいなことでそれを受けたとして、不思議はないであろう。むしろあなたは、それに耐えることを学ばねばならない。

 いったいに、ある人の最もよい影響は、通常、その人の後継者において、時には、その単に無意識な弟子たちにおいて、はじめてあらわれるものである。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第二部 岩波文庫

*1:「主は言われた、『見よ、わたしは契約を結ぶ。わたしは地のいずこにも、いかなる民のうちにも、いまだ行われない不思議を、あなたのすべての民の前に行うであろう。あなたがともに住む民はみな、主のわざを見るであろう。わたしがあなたのためになそうとすることは、おそるべきものだからである』。」