蜀犬 日に吠ゆ

1919-12-17

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眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

眠られぬ夜のために〈第2部〉 (岩波文庫)

 やむをえないことだが、境遇というものは変えられない場合が多いので、それに対する見方を変えなくてはならない。そうでないと、絶えまない苦情のうちにおのれの力を消耗し、自分のみか、他人の生活をも不愉快にしてしまって、有効な救いも得られなくなってしまう。

 神と人間とに対するこのような不断の戦いのうちに、多くの人たちは、希望もなく、自分をすりへらしてしまうのだ。これは、天国へではなくて、地獄へいたる状態である(ダンテ『地獄篇』第三歌)。

ヒルティ著 草間平作・大和邦太郎訳『眠られぬ夜のために』第二部 岩波文庫