蜀犬 日に吠ゆ

2007-06-28

[]死霊 七 より はてなブックマーク - 死霊 七 より - 蜀犬 日に吠ゆ

あっは、いったいこのおれ自身の何処が矛盾しているのだ」

「ふーむ。あっさりいえば、大いなる矛盾こそがおれ自身の自信ありげな断定語に充ち充ちた傲慢な話のなかにあるのだ。いまお前つまりおれ自身は、《おれ自身にしがみつきにしがみつきつづけてきた俺自身の俺自身性の驚くべき持続性の力とかたち》を俺自身の携えつづけてきた秘密な暗箱のなかの最大特性として奇妙なほど誇らしげに述べたけれど、そのすぐ前には、ほら、今度はこの俺がいうぜ、いいかな、その俺自身はただに「他」ばかりでなく、「自」さえも「異物排除」してきたと、そこにあるかどうかもしれないその俺自身の胸を張るかのごとくに画然と断言しているのだぜ。」

死霊