蜀犬 日に吠ゆ

2008-07-23

[][]女神の悲恋~~阿久根治子『つる姫』福音館文庫 16:19 はてなブックマーク - 女神の悲恋~~阿久根治子『つる姫』福音館文庫 - 蜀犬 日に吠ゆ

 大三島は瀬戸内の要衝にして三島水軍の本拠。戦国の動乱の中で城主の娘として育ったつるは、よろいを身にまとい、戦場に立つ。

つる姫 (福音館文庫 物語)

つる姫 (福音館文庫 物語)

 いい話だと思うのですが、物足りないというか、うわーそれでお終いかいっていうところが史実の縛りのもどかしいところであり、また面白いところであると思います。

 戦場に立つ女性の話としては、北欧神話のヴァルキリアやジャンヌ・ダルクが有名ですがいずれも象徴といいますか、その場にいることに意義がある存在として扱われます。つる姫もおそらくそういう扱いだったのではなかろうかと。「無双」シリーズのように敵を薙ぎ払って回る、というのは慥かに荒唐無稽ですし、軍略を縦横に駆使する女性というのも史実で有名な人は知りません。それ以前の「戦略」レベルだとエカテリーナ2世だとかオルブライト国務長官とかいそうですが。

 というわけで、つる姫もそういう感じの人だったのかなあ、と。