蜀犬 日に吠ゆ

2008-08-27

[][][]中華の伝統おそるべし~~南條武則『中華文人食物語』集英社新書 19:03 はてなブックマーク - 中華の伝統おそるべし~~南條武則『中華文人食物語』集英社新書 - 蜀犬 日に吠ゆ

 魯山人は和食を褒めますが、それは時代の制約と、あと「慣れ」の部分が多いのではないかと私は考えています。日本の食材であれば、和食の技法がすぐれているのでしょう。

 「母なる味覚」の呪縛から自由になることは簡単ではありませんが、解放に必要なのは自分の「うまい、まずい」を素直に口に出すこと。技術だの食材だの、ナショナリズムだのは後でいい。

中華文人食物語 (集英社新書)

中華文人食物語 (集英社新書)

 南條竹則の本作は、書物と現実、過去と現在、日本と中国を自由に往来しながらしたためたエッセイ集。

 惜しむらくは食べた品の値段もほしかったところ。あまりコストパフォーマンスの面に触れないのは文化人ゆえなのかどうか。

 値段を書くと、とたんに作品は時代に「固定」されてしまうという問題がありますが、新書というのはむしろそうした時代の証言という機能も持っていいと思います。