蜀犬 日に吠ゆ

2008-09-25

[][]道理の脆弱さ~~幸田露伴『五重塔』岩波文庫 00:32 はてなブックマーク - 道理の脆弱さ~~幸田露伴『五重塔』岩波文庫 - 蜀犬 日に吠ゆ

五重塔 (岩波文庫)

五重塔 (岩波文庫)

 前に読んだような気もしますが、私はいっぺん本を読んでもすぐ忘れるので目新しい。

 擬古文でかたる物語は実際単純で、一刻者がその信念を貫き通す話なのですが、十兵衛に譲ってあげる源太親分は本当に人間ができていますね。

 十兵衛は仕事ができてコミュニケーション力に欠けている、と評されますが、実際五重塔を造ってみるまでその実力は知られていなかったわけで、源太親分としてもその腕は買いつつ心配するのが当然でしょう。


 普通、職人の細工の腕とプロジェクトをマネジメントする能力は別で、野球でも「名選手必ずしも名監督ならず」といわれます。一応、重傷を負いつつ仕事に精出す十兵衛を見てみなが仕事に精を出したとありますが、同情で済むなら君子の学はいらないのではないでしょうか。

 またまた野球のたとえですみませんが、ソフトバンクの王監督にしても、シーズン中に胃の手術とて戦列をはなれ、選手一同涙ながらに奮起したことがありましたが、それにしてもチャンピオンフラッグを得ることは出来ませんでした。これが現実、答え3。

 幸田先生のお考えは那辺にありや。