2009-01-12
■ [創作][降臨][上等]空から女の子がオチ 
桶屋が死んで取り残された母娘。世話する人があるというので、江戸から下って赤羽へ。
子供連れでは足も進まず、予定を越えて夜になってしまいました。
やむを得ず、おいなりさんのお堂を借りて夜露をしのんでおりました。
草木も眠る丑三つ時。ふいに表に人の声。
素性も知れぬ荒くれどもが、どうやらお堂に来たらしい。
娘を起こして逃げる算段、ところが賊は戸を開ける。
かのとき早く二人は梁へと必死にのぼる。
げに恐ろしき山賊は、今日も今日とて盗みの準備。
梁の上では、生きた心地もありません。
次第に疲れて辛抱たまらず、娘のからだがぐらりとかぶく。
母はあわてて帯を解き、落ちる娘にゆわえつけ、ぎゃくにはずみで自分が落ちる。
母の重きに絶えかねて、娘の体は……屋根を貫き天を舞う。
山賊たちはこれを見て、「たがやぁ~~~」
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