蜀犬 日に吠ゆ

2009-05-18

[][][][]里仁第四を読む(その6) 21:40 はてなブックマーク - 里仁第四を読む(その6) - 蜀犬 日に吠ゆ

利を放いままにして

 里仁第四(67~92)

77 子曰。放於利而行。多怨。

(訓)子曰く、利を放(ほし)いままにして行えば、怨みを多くす。

(新)子曰く、見さかいもなく利益を追求すれば、方々から怨まれる。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 昔からこういうことがあった。そしてそれが支配階層の顛覆、社会変遷の原動力になった。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 そんなことを言っても、資本主義国の国是は無限の欲望の肯定ですから困ります。

 『易』の「乾」の文言伝にもある

 利は義の和なり。

本田濟『易』朝日選書

 を孔子は知らないはずはありませんから、問題は「利益の追求」ではなくて、それが「放埒」になることにあります。義の和というのは「win-win」のことでしょう。利己と利他の実現こそ、利の本質であるべきであるという教えでしょうか。