蜀犬 日に吠ゆ

2009-05-20

[][][][]里仁第四を読む(その8) 23:25 はてなブックマーク - 里仁第四を読む(その8) - 蜀犬 日に吠ゆ

位無きを患えず

 里仁第四(67~92)

80 子曰。不患無位。患無以立。不患莫己知。求為患無可知也。

(訓)子曰く、位無きを患えず、以て立つ所以を無きを患う。己を知るもの莫(な)きを患えず、知らるべきを為すを求む無きを患うるなり。

(新)子曰く、地位のないことは患うるに足らぬ。地位につく能力が無かったらそれこそ問題だ。自分を知るものが無いのは患うるに足らぬ。人に知られる価値が無かったら大へんだ。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 また出ました、人の己を知らざるを患えず人知らずして慍(いきど)おらずです。よっぽど弟子から質問されるのでしょうか。このあともバンバン出てきます。そして言い回しがそれぞれ異なると言うことで、異なるシチュエーションで発された言葉であることもわかります。

 内面を涵養すれば、地位や名声はあとからついてくるという真理。もう一方から見れば、実力のともなわないまま地位についたり名声を得たりしている状態は非常に、自他共に危険であるということでしょう。