2009-06-22
■ [筆記][伝奇]柴田宵曲『妖異博物館』ちくま文庫 
ここ一月ほど読んでいましたが、読み終えたいま、内容をサッパリ覚えていません。まああとで記憶の底から湧いてくるかもしれません。

- 作者: 柴田宵曲
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/08/10
- メディア: 文庫
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読みつつちびちびメモを取ればよかったのでしょうが、まあそこまですることもなかろうと。
■ [書留][儒教][公冶長第五][宮崎市定]公冶長第五を読む(その11) 
君子の道、四あり
公冶長第五(93~119)
107 子謂子産。有君子之道四焉。其行己也恭。其事上也敬。其養民也恵。其使民也義。
(訓)子、子産を謂う。君子の道、四あり。其の己の行うや恭。其の上に事うるや敬。其の民を養うや恵あり。其の民を使うや義あり。
(新)孔子が子産について、政治家として好ましい徳が四つあると言った。その態度は謙遜で、君主に仕えるに気を張りつめ、人民を治めるに恵み深く、人民を使役するに節度を知った。
宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫
子産に対して、これは手放しで褒めているといってよいでしょうね。
子産は紀元前6世紀、孔子より一世代前の鄭の国の宰相であった公孫僑のことであり、孔子に影響をあたえた人物ではなかったかと類推されるそうです。
私生活で、公共の場で、仕事ぶり、いずれをとっても申し分ない働きだったのでしょうね。
晏平仲は善く人と交わる
公冶長第五(93~119)
108 子曰。晏平仲。善与人交。久而敬之。
(訓)子曰く、晏平仲は善く人と交わる。久しくして人これを敬す。
(新)子曰く、晏平中は交際の妙諦を知った人だ。長い付きあいの人ほど彼を尊敬した。
宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫
晏子と呼ばれた斉の宰相は、父晏弱と子晏平仲。宮城谷先生の本を読んだのは、もう何年前でしょう。

- 作者: 宮城谷昌光
- 出版社/メーカー: 新潮社
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それはさておき、君子が小人に対面したとき、あまりにオーラを出し過ぎると相手は警戒して付きあいそのものがうまくいかない、ということはありそうですね。逆にオーラを隠しすぎても、付きあいが深くなるにつれて小人というものはなれなれしくなりがちですから、養いがたい((459 唯女子与小人為難養也))。そうさせない晏平仲は立派である、ということでしょう。