蜀犬 日に吠ゆ

2009-07-28

[][][][]雍也第六を読む(その15) 21:00 はてなブックマーク - 雍也第六を読む(その15) - 蜀犬 日に吠ゆ

樊遅、知を問う

 雍也第六(120~147)

139 樊遅問知。子曰。務民之義。敬鬼神而遠之。可謂知矣。問仁。曰。仁者先難而後獲。可謂仁矣。

(訓)樊遅、知を問う。子曰く、民の義を務め、鬼神を敬してこれを遠ざく。知と謂うべし。仁を問う。曰く、仁者は難きを先にして獲(う)るを後にす。仁と謂うべし。

(新)樊遅が知者のやり方を聞いた。子曰く、人民が正義とする所を尊重とする。鬼神とかの信仰問題には慎重な態度をとって深入りしない。それが知者のやり方だ。次に仁者のやり方を尋ねた。子曰く、仁者は困難な問題に率先してぶつかるが報酬を期待しない。それが仁者というものだ。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 知者は、才智にあふれるも仁者には及ばない存在とされます。が、それは知が仁に劣るとするものではありません。知・仁・勇を兼ね備えて君子たり得るのであって、知も仁もともに目指すべきなのです。ただ、才智に走ってはいけないと言うことなのでしょう。


 鬼神は、もちろん「敬遠」です。為政者たるもの、民とともに鬼神に使えるべきであり、民の義をないがしろにした敬神はありえないということでしょう。