蜀犬 日に吠ゆ

2009-08-11

林則徐

[][]尾田栄一郎『ONE PIECE』14th log 集英社 21:19 はてなブックマーク - 尾田栄一郎『ONE PIECE』14th log 集英社 - 蜀犬 日に吠ゆ

ONE PIECE 総集編 THE 14TH LOG (集英社マンガ総集編シリーズ)

ONE PIECE 総集編 THE 14TH LOG (集英社マンガ総集編シリーズ)

 いやあ、無駄に長かった(失礼)CP9編もいよいよ終了。

 私がOne Pieceを好きなのは、なんどもいいますがその世界設定がイカすという部分にあるので、戦いのシーンは本当どうでもいい。14th Logも866頁のうち600頁近くらいまでロブ=ルッチとの殴り合いだったので飛ばし読み。どうせルフィが勝つんでしょ?


 というわけで、いつもの通りくさしから。

ギア2,3

 またトンデモ理論でパワーアップ。忙しいのは分かりますが、新しい能力を手に入れる前には修行してほしい。修行の結果身につけるなら、物理法則なんぞいくら無視してもOKなのですが、前振り為しにやられると引く。

CP9

 無駄な戦いが終わりました。だだですね、手分けして各々が戦う展開も飽きましたし、仲間が増えるに従ってきっちり敵も増えるというのは、『男塾』流れでしょうけれども、一つ一つの戦闘がたるい。

ゾロとウソップが手錠でつながれたときは、これで200頁は無駄にするなと思い、その通りでした。連載であれば11週間(三カ月!)もゾロとウソップは(BL的な意味ではなく)結ばれたままだったわけで、これは飽きるでしょう。

 サンジが騎士道を貫いて女スパイに敗れる。殺されないのがご都合主義なので漫画に没頭できません。ナミさんとカリファの戦いも、バロックワークスのMiss.GWとの戦いにそっくり。優位に立ってもとどめを刺さずに会話に乗って来るというのは、スパイとしてどうなのでしょう。あと、ナミさんの戦闘力が高い謎。六式も致命傷にならないようにかわしているし、サンジなみの運動能力がある。少なくともナミさんが戦闘に参加しなければ話はもっとサクサク進むので、無駄な設定だと思います。

 トニートニーチョッパーの暴走モード。これはあとあと使う設定かも知れませんが、だったらもっと圧倒的な破壊力でもいいと思います。たかが歌舞伎者一人倒しただけでは、インパクト弱。むしろシブ知(3、3)。

 キリン人間カク。ゾロとの戦闘も無駄すぎる。というか、ゾロは必殺技を出すまでが弱すぎる気がしてきました。カラータイマーが光ってからスペシウム出すように、体力ゲージが赤くなったら真・無双乱舞になるように、45分頃印籠が出るように、ゾロもそういう宿命の男なのでしょうか。いくら平均寿命が長くなったからといっても、手錠がはずれてから4週間(一ヵ月!)も引っぱるほどの戦いなのか謎。

バスターコール

 中将5人と軍艦10隻。大佐あたりが戦艦の艦長になる近代海軍からするとおかしな編成ですが、それだけ精鋭ってことですよね。ただ、戦闘力が階級に比例するあたりが、ファンタジーですよね。

 だから五老星とか強いんだろうなあ、とげんなりします。こういうところが子供向け漫画に私がついていけなくなってしまった部分なのでしょうね。ああ、まあ昔から、『ダイの大冒険』で竜騎士団長の人(名前ど忘れ)が「竜の群れを束ねる団長が竜より弱いと思ったか」というボス猿理論をぶちかましていましたが、じゃあ戦車隊長は戦車よりつよいのか、騎士は馬より速く走るのかというとそうではないでしょうに。これって中学ころか。

 しかし、大佐・中佐で200名ってのは、大佐50中佐150くらいとして、陸軍でいうなら15万人くらいの兵卒を扱う規模。(陸軍しか知らん。)常時これだけの軍を、バスターコールのために準備しておくとして、各方面軍もいるわけですか。海軍全体で何億いるやら。世界政府はローグタウンとかの重要拠点以外に実質領土を持っていないとして、世界全体の、どんだけの規模から徴兵しているのか。レッドラインしか陸地がないのに陸上の霊長類が出てきて、これだけ「うめよ、ふえよ」なのですから、惑星の大きさ自体が地球をはるかに超えているのかも。

 バスターコールは面白い部分もあったのでそちらでも。

スループ

 カメラとかビームとかボクシングとかサイボーグとかいってんのにスループですか。19世紀的。まあ燃える設定ではあります。コーラ飲んでるサイボーグが造ったのではなければ最高だったのですけれどもね。ちなみに蒸気機関車の製作は1804年のトレヴィシック、蒸気船は1783年クロード・ジョフロイ。

 アイスバーグさんともども「プルトン」の設計図を見てしまったカティ・フラムの設計ですから、オハラの技術が使われている可能性もありますが、逆に物証が残らないようその技術は封印されている可能性もあります。もし宝珠”アダム”を使用した船に、ビビってオハラ技術を使っていないとすれば、フランキーはとんだ腰抜けだということにもなりますがね。


 よかった点。画像とともに。

さよなら雪走 バスターコール

 あいかわらず考えなしのゾロ。これで和銅一文字を溶かされて(錆びつかされて)しまったら、冒険の旅もおしまいになるところでしたね。

 しかし、それも無理はないというか、そもそも乱戦のなかで戦う時代には刀は消耗品であり、たしぎ曹長(のちに少尉)がいうような「業物」などといって骨董的に扱うのであれば、人を切っちゃいかんのです。

 といいつつ、三代目鬼徹との違いはウィスキーピークのときに「軽くていい刀だ」といわれた時だけ。消耗品でいいのかもしれません。まあふつうは、手入れしながら使いつづけるのでしょうけれども。

 というより、この中佐か大佐はあとで出てきそう。

 バスターコールは、8月に読んだせいもあると思いますが、当然8.6や8.9の譬喩としても読めるわけで。ロビン「彼らはただ感情もなく、世界地図から」「小さな島を一つ消すだけよ」。One Piece世界ではそれを命じるのがスパンダインスパンダムの最低人間ですが、その背景には「世界政府」や「大将青キジ」がいるわけで。殺されていった人の無念を弔うときに、「靖国」はただしい方法かを問いかける麻生さんはさすがに漫画脳で偉い。

マイケル&ホイケル

 ミカエルはわかるとして、ホイカエルなんてのは知らないなあ。ランドセルから定規とかリコーダーが出ているから小学生かとは思いますが、そんなのがゾロをカツアゲするか? どうも解せません。

正義の門が閉じる

 サンジは知性派。直接戦闘は省いても(あるいは雑魚を2~3ページで蹴散らしても)、こういうところで目立つのだからいいのではないでしょうか。

クックリ

 2D+5…というのはいいとして、グルカナイフはかっこいい。武器としてどうというのではなくて、「グルカが来るぞ、グルカが来るぞ」というグルカ兵の歌が聞こえると敵兵が総崩れになるという逸話が好き。

 特に海戦は重い金属鎧を着てはできないので(ドン・クリークはバカ)、剣よりも刀が有効。素敵な設定です。だからゾロが倭刀を使うのも正しい。ウソップもカットラスくらい持つべき。