2009-09-05
■ [書留][儒教][述而第七][宮崎市定]述而第七を読む(その21) 
文莫は吾れ猶お人のごとき
述而第七(148~184)
179 子曰。文莫吾猶人也。躬行君子。則吾未之有得。
(訓)子曰く、文莫(ぶんぼ)は吾れ猶お人のごときなり。君子を躬行(きゅうこう)することは、吾れ未だこれを得ることあらず。
(新)子曰く、努力の点では私もこれまで人なみにしてきた。しかし教養人さながらに振舞うところまでは、なかなかまだ至っていない。
宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫
これも、自分の中で完結できることはできても、他者が介在することの難しさを説明したものでしょう。
仁は遠くの理想ではないよ、とかあきらめたら、負けだよなどと弟子たちに教えていますが、自分の姿を振り返っても同じであるということでしょう。
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