蜀犬 日に吠ゆ

2009-11-06

[][][][]郷党第十を読む(その5) 20:29 はてなブックマーク - 郷党第十を読む(その5) - 蜀犬 日に吠ゆ

圭を執るには鞠躬如

 郷党第十(236~253)

240 執圭。鞠躬如也。如不勝。上如揖。下如授。勃如戦色。足蹜蹜如有循。享礼有容色。私覿。愉愉如也。

(訓)圭を執るには鞠躬如たり。勝(た)えざるが如くす。上ぐるには揖するが如くし、下ぐるには授くるが如くす。勃如として戦(おのの)く色あり。足は蹜蹜として循(したが)うところあるが如し。享礼には容色あり。私覿には、愉愉如たり。

(新)(外国に使いした時、君主から預ってきた玉製の)圭を両手に捧げるには、前かがみになって、重荷を持ちあげているよう。高く挙げる時には顔の高さ、下げる時には腰の高さでとめる。緊張した顔色は、身ぶるいしているかのよう。歩くには摺り足でひきずるよう。公式の宴会にはゆったりした構えになり、個人的な付きあいになると、もっとくだけてにこやかにしていた。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 外国に派遣された時の態度。孔子は夾谷の会で名を馳せましたように外交手腕ももちろん超一流でしたから、こうした使節にたびたび任命されたことでしょう。その時の要点は、緊張を崩さないと言うことでしょう。国内の儀式であれば堂内の移動は「趨進翼如」となりますが、アウェイですと「足蹜蹜如」となります。享礼すなわち儀式の後の宴会や、私覿すなわち二次会三次会は、自分の国では灌してより而往は見たくもない、とか行って夫子帰ってしまうわけですが、外国ではそうもいかず、きちんと出席して、出席したからにはホストのメンツを立てて楽しそうな素振りをする、というわけですね。

 サラリーマン、ってつらいなあ(ビィルをがぶがぶ飲みながら。)。