蜀犬 日に吠ゆ

2009-11-18

[][][][]郷党第十を読む(その15) 21:28 はてなブックマーク - 郷党第十を読む(その15) - 蜀犬 日に吠ゆ

車に升るに

 郷党第十(236~253)

252 升車必正立執綏。車中不内顧。不疾言。不親指。

(訓)車に升(のぼ)るに必ず正立して綏(すい)を執る。車中にては、内顧せず、疾言せず、親指せず。

(新)馬車に乗る時は、必ずまっすぐに立って、吊り紐につかまって上る。馬車に乗って走る間は、後を振りむかない、早口にしゃべらない、指で方角をさし示すことをしない。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 「親指」は「親しく指す」で、自分を指さすことであるとする解釈のほうが多いです。

 運転の時の作法。

 車にのるのは、身分のある人である。それが以上のような行為をすれば、道ゆく人は、何事がおこったかと、びっくりするであろうからである。またうしろを振り向かないのは、人の不意を襲わぬようにという顧慮であったと、説かれている。

吉川幸次郎『論語』上 朝日選書