蜀犬 日に吠ゆ

2010-02-16

[][][]蛇の章を読む(その32) 19:59 はてなブックマーク - 蛇の章を読む(その32) - 蜀犬 日に吠ゆ

平安の境地に達してなすべきこと

第一 蛇の章

八、慈しみ

一四六 いかなる生物生類であっても、怯えているものでも強剛なものでも、悉く、長いものでも、大きなものでも、中くらいのものでも、短いものでも、微細なものでも、粗大なものでも、

一四七 目に見えるものでも、見えないものでも、遠くに住むものでも、近くに住むものでも、すでに生まれたものでも、これから生まれようと欲するものでも、一切の生きとし生けるものは、幸せであれ。

中村元『ブッダのことば』岩波文庫

 慈悲の瞑想に近づいてきましたね。というか、こっちが本家であることをつい忘れそうになります。

 註。

一四六 生物生類――panabhuta. 第一の解釈は、pana 即 bhuta と解する。第二の解釈は、pana とは、呼吸をなし、五つの気質(vokara)より成る生きものを意味し、bhuta とは、一つの気質より成り(乃至)四つの気質より成る生きものを意味する。

中村元『ブッダのことば』岩波文庫

 むかしどこかで、「仏教は植物を生きものに含めなかったので生類を殺生することを禁じても植物は食べてよかった」とかいうような話を目にした記憶があります。呼吸が確認しづらかったとかそういうことでそういう解釈が生まれたのでしょうか。