蜀犬 日に吠ゆ

2010-02-17

[][][][]憲問第十四を読む(その4) 20:29 はてなブックマーク - 憲問第十四を読む(その4) - 蜀犬 日に吠ゆ

言を危くし行いを危くす

 憲問第十四(333~379)

336 子曰。邦有道。危言危行。邦無道。危行言孫。

(訓)子曰く、邦に道あるときは、言を危(たか)くし行いを危(たか)くす。邦に道なきときは、行いを危くし、言は孫(ゆず)る。

(新)子曰く、道義の行われる国においては、最高に言論し、最高に行動する。道義の行われそうもない国においては、最高に行動するが、言論の調子を下げるものだ。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 こういう戒めを読むと、どうしても逆の方を想像してしまいます。すなわち、孔子がこのような警句を発したのは、国の道義が失われているとき、言論は謹んで自分の職責をきちんと果たすべきであるのにもかかわらず、現実には混乱に乗じて利得を貪り、なお高邁な言説を弄して道義の喪失をいいくるめる人々がいたのではないでしょうか。