蜀犬 日に吠ゆ

2010-02-25

[][][][]憲問第十四を読む(その10) 19:36 はてなブックマーク - 憲問第十四を読む(その10) - 蜀犬 日に吠ゆ

孟公綽は趙魏の老たるには優なり

 憲問第十四(333~379)

344 子曰。孟公綽為趙魏老則優。不可以為滕薛大夫。

(訓)子曰く、孟公綽(もうこうしゃく)は趙魏の老たるには優なり。以て滕薛(とうせつ)の大夫となるべからず。

(新)子曰く、孟公綽の器量は趙や魏のような超大国の家老にしても十二分だが、しかし滕や薛のような小国の執事を勤める機略はもちあわせない。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 これは孟公綽のことをほめてはいませんよね。大国の家老と小国の執事では要求される能力が異なるわけで、本当の君子は与えられた職責に応じてその能力を発揮できるものでなければなりません。孟公綽は大国の家老に向いている、すなわち有能な「器」であることは間違いないのでしょうけれども、君子ではない、といわざるべからず。