2010-04-30
■ [書留][儒教][季氏第十六][宮崎市定]季氏第十六を読む(その9) 
困んでこれを学ぶ
季氏第十六(421~434)
429 孔子曰。生而知之者。上也。学而知者。次也。困而学之。又其次也。困而不学。(民)於斯為下矣。
(訓)子曰く、生れながらにしてこれを知る者は上なり。学んでこれを知る者は次なり。困(くるし)んでこれを学ぶは、又た其の次なり。困んで学ばず、斯に於いて下と為す。
(新)孔子曰く、生れつき道を知る者があれば、それは最上だ。勉強した上でそれを知る者が次に位する。行き当ってから必要を感じて勉強しだすのが、またその次だ。行き当っても平気で、勉強しようとせぬのは最低だ。
宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫
知らない、ということは罪ですよねえ。無知の涙。
私など、自分が行き当たっていることに、小人ですからなかなか気づかないのですよ。自分の境遇を、他人のせいにしたり社会のせいにしたりして満足してしまうのです。だから、苦しみのない時でも、本当は少しでも難しい学問にチャレンジすべきなのでしょうけれどもね。なかなかね。
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