蜀犬 日に吠ゆ

2010-05-02

[][][][]季氏第十六を読む(その11) 17:29 はてなブックマーク - 季氏第十六を読む(その11) - 蜀犬 日に吠ゆ

善を見ては及ばざるが如く

 季氏第十六(421~434)

431 孔子曰。見善如不及。見不善如探湯。吾見其人矣。吾聞其語矣。隠居以求其志。行義以達其通。吾聞其語矣。未見其人也。

(訓)孔子曰く、善を見ては及ばざるが如くし、不善を見ては湯に探るが如くす。吾れ其の人を見たり。吾れ其の語を聞けり。隠居して以てその志を求め、義を行いては以て其の道を達す。吾れその語を聞けり。未だ其の人を見ざるなり。

(新)孔子曰く、善を行う機会があれば、のがれられはせぬかと恐れるようにとびつく。不善を行う誘惑があれば、熱湯の中から物を取り出すときのように急いで手をひっこめる。そういう人間は私もこの目で見とどけたことがある。なおその他にも居るという話を聞いている。だが、ひっそりと暮して自分の生き方を生きる、正道をふんで自分のやり方に満足する、そういう人はこの世にいるという話は聞いているが、まだ実際に会った。ことがない

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫