蜀犬 日に吠ゆ

2010-05-13

[][][][]陽貨第十七を読む(その8) 20:26 はてなブックマーク - 陽貨第十七を読む(その8) - 蜀犬 日に吠ゆ

人にして周南・召南を為めざれば

 陽貨第十七(435~460)

444 子謂伯魚曰。女為周南召南矣乎。人而不為周南召南。其猶正牆面而立也乎。

(訓)子、伯魚に謂いて曰く、女は周南・召南を為(おさ)めたるか。人にして周南・召南を為めざれば、其れ猶お正しく牆面して立つがごときが。

(新)孔子が子の伯魚に向って言った。お前は詩経の周南・召南の部分を学んだか。人間として周南・召南を学んだこともないようでは、壁に額をぶつけて動けないでいるようなものだ。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

礼と云い礼と云う、楽と云い楽と云う

 陽貨第十七(435~460)

445 子曰。礼云礼云。玉帛云乎哉。楽云楽云。鐘鼓云乎哉。

(訓)子曰く、礼と云い礼と云う、玉帛を云わんや。楽と云い楽と云う、鐘鼓を云わんや。

(新)子曰く、礼儀が大切だというのは、玉器や絹帛の贈り物のことなのだろうか。音楽が大事だというのは、鐘や太鼓の楽器が出す音のことだけなのだろうか。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

穿窬の盗のごとき

 陽貨第十七(435~460)

446 子曰。色厲而内荏。譬諸小人。其猶穿窬之盗也与。

(訓)子曰く、色厲(はげ)しくして、内荏(やわら)かなるは、諸を小人に譬うれば、其れ猶お穿窬(せんゆ)の盗のごときか。

(新)子曰く、見たところは厳正らしくて、裏へまわって賄賂をとるような人間は、泥棒の仲間で言えば、せいぜいこそ泥の類いだろう。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫