蜀犬 日に吠ゆ

2010-05-30

[][][][]微子第十八を読む(その6) 17:15 はてなブックマーク - 微子第十八を読む(その6) - 蜀犬 日に吠ゆ

逸民には、伯夷、叔斉、虞仲、夷逸、朱張、柳下恵、少連あり

 微子第十八(461~471)

468 逸民。伯夷。叔斉。虞仲。夷逸。朱張。柳下恵。少連。子曰。不降其志。不辱其身。伯夷叔斉与。謂柳下恵少連。降志辱身矣。言中倫。行中慮。其斯而已矣。謂虞仲夷逸。隠居放言。身中清。廃中権。我則異於是。無可不無可。

(訓)逸民には、伯夷、叔斉、虞仲、夷逸、朱張、柳下恵、少連あり。子曰く、其の志を降さず、其の身を辱めざるは、伯夷、叔斉か。柳下恵、少連を、志を降し、身を辱むるも、言は倫(みち)に中り、行いは慮に中ると謂うは、其れ斯のごときのみ。虞仲、夷逸を、隠居して放言す、身は清に中り、廃は権に中ると謂うは、我は則ち是れに異なる。可とする無く、不可とするも無し。

(新)昔から脱世間の人間には、伯夷、叔斉、虞仲、夷逸、朱張、柳下恵、少連の七人の名が伝えられている。子曰く、自分の理想を低下して妥協することなく、その身を汚すことを許さないのは、伯夷、叔斉のことだろうか。柳下恵、少連のことをば、理想を低下し、身を辱めることはあったが、言うことに道理が通り、行うことと考えることとが一致していた、とひひょうするならば、正にその通りで賛成だ。次に虞仲、夷逸のことをば、隠遁者として無責任な発言をするが、その身の行いは清潔で、世間を棄てたのもやむをえぬ臨機の処置だったと批評するならば、私はそれに異議がある。ただその行為を特に良いとも言わぬし、特に悪いとも言わぬだけだ。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 朱張はどこにはいるのでしょうかね。この章はおそらく、孔子教団で史書『春秋』を編集していたさいの夫子の発言でしょうね。こうして春秋の筆法が定められていくわけです。