蜀犬 日に吠ゆ

2010-05-31

[][][]古今和歌集を読む 春歌上(その1) 20:54 はてなブックマーク - 古今和歌集を読む 春歌上(その1) - 蜀犬 日に吠ゆ

春歌上

ふるとしに春たちける日よめる   在原元方

1 年の内に春はきにけり ひととせをこぞとやいはん ことしとやいはん

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

1 ふるとしに春たちける―旧年のうちに立春が来た。立春は新年になって来るのが普通だが、時々旧年のうちに来る。一、年内に。次の年にならない前の年に。三~五、同じ一年を去年と言おうか、ことしと言おうか。たとえば、九月の話をするのに、去年の九月と言おうか、ことしの九月と言おうか、という気持。春を迎えた喜びの中にふと湧いた当惑。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 これが最初の歌だったとは。しかし理窟っぽくてすこし言いがかりに近いような気もします。素直に「♪春が来た あ~こりゃこりゃ」とかとか歌っていれば、いい男なのに。

古今和歌集 (岩波文庫)

古今和歌集 (岩波文庫)



[][][][]微子第十八を読む(その7) 20:17 はてなブックマーク - 微子第十八を読む(その7) - 蜀犬 日に吠ゆ

大師摯は斉に適き

 微子第十八(461~471)

469 大師摯適斉。亜飯干適楚。三飯繚適蔡。四飯缺適秦。鼓方叔。入於河。播鼗武。入於漢。少師陽。撃磬襄。入於海。

(訓)大師摯は斉に適(ゆ)き、亜飯干は楚に適き、三飯繚は蔡に適き、四飯缺は秦に適、鼓方叔は河に入り、播鼗武は漢に入り、少師陽、撃磬襄は海に入る。

(新)(殷が滅びるとき)指揮者の大師摯は斉の国に逃げ、第二奏者の亜飯干は楚の国へ逃げ、第三奏者の三飯繚は蔡の国へ逃げ、第四奏者の四飯缺は秦へ逃げ、太鼓手の鼓方叔は黄河を渡り、鼓手の播鼗武は漢水を渡り、副指揮者の少師陽、拍子係の撃磬襄は海に乗り出して島にかくれた。。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 この章は恐らく礼楽の師である孔子が、授業の間に弟子たちに語った音楽史の一節であろう。亜飯、三飯、四飯は君主の食事で、その際に楽を奏する係であると言うが、本当のことは分らない。ただ当時の主楽器は琴であったと思われるので、亜飯以下は琴の奏者であったと想像される。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 これも、史書の編集中ではないでしょうか。