2010-06-13
■ [書留][儒教][子張第十九][宮崎市定]子張第十九を読む(その12) 
其の父の臣と父の政を改めざる
子張第十九(472~496)
489 曾子曰。吾聞諸夫子。孟荘子之孝也。其他可能也。其不改父之臣。与父之政。是難能也。
(訓)曾子曰く、吾れはこれを夫子に聞けり。孟荘子の孝や、其の他は能くすべきなり。其の父の臣と父の政を改めざるは、是れ能くし難きなり、と。
(新)曾子曰く、私は先生から聞いたことがある。孟荘子の孝行は有名だが、大ていのことは真似ができる。ただ父の使ってきた側近と、父のやってきた方針を改めることがなかったのは、真似のできぬ点だ。
宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫
ふつう三年父の道を改むることなし、以て冢宰に聴くこと三年の孝行は難しい、と解釈しますが、しかしそれが出来なければ君子ではないので、難しくてもやらなければなりません。
むしろ私などは、夫子が「(オレは父親に早く死なれて)孝行をすることができなかったよ」と愚痴ったとかそういう話を捏造したい。
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