蜀犬 日に吠ゆ

2010-06-14

[][]村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』文春文庫 19:01 はてなブックマーク - 村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』文春文庫 - 蜀犬 日に吠ゆ

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

走ることについて語るときに僕の語ること (文春文庫)

 面白かった。まあ真似して走ろうとかは思いませんが。

 アテネや、ホノルルや、ニューヨークや、村上市や、サロマ湖や、実にいろんな所に出かけていって走るものですね。そういう一群の人々がいることは知っていましたが、こうして並べてみると実に雄大なものですね。マラソンだのトライアスロンというものは。走る人は、世界に比べるとあんなにちっぽけなのに。

 あと、走っている間は、蹴っている地面と目前の地面と疲労した自分の体だけになるというのは、分かるような気がしますねえ。


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紂の不善

 子張第十九(472~496)

491 子貢曰。紂之不善。不如是之甚也。是以君子悪居下流。天下之悪皆帰焉。

(訓)子貢曰く、紂の不善は、是の如くこれ甚しきにあらざりしなり。是を以て君子は下流に居ることを悪む。天下の悪、皆なこれに帰すればなり。

(新)子貢曰く、紂の暴政といっても、実際は世間で言われるほど甚しいのではなかった。だから諸君も吹き溜りのような場所を避けておらぬがよい。天下の悪名がみなそこへ集ってくるかもしれぬ。

宮崎市定『現代語訳 論語』岩波現代文庫

 権力をもった人の悪行よりも、それに取り入る人の方がよりタチが悪い、というのはよくある話ですが、だからこそ、君子たるものはその地位にすり寄ってくる者を見極める能力をこそ磨かねばならず、その権勢を謳歌している暇はないわけです。ダモクレスの剣です。