蜀犬 日に吠ゆ

2010-07-13

[][][]古今和歌集を読む 春歌上(その13) 19:59 はてなブックマーク - 古今和歌集を読む 春歌上(その13) - 蜀犬 日に吠ゆ

春歌上

  西大寺(にしのおほてら)の辺(ほとり)の柳をよめる  僧正遍照


27 浅緑いとよりかけて 白露を珠にもぬける春の柳か

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

27 西大寺―京都の東寺を東大寺としてそれに対した寺。一首は、柳の枝に珠を連ねたように露がついて光っているさまをよむ。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 浅緑、というのが柳の枝のことですね。しかし枝と露では、数珠のようには見えないでしょう。糸が太すぎです。


春歌上

  題しらず  読人しらず


28 もゝちどりさへづる春は 物ごとにあらたまれども 我ぞふりゆく

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

28 一さまざまな小鳥。古今伝授三鳥の一。 三~五みんな新しくなるが、自分だけが古くなっていく。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 さらっと「古今伝授三鳥」なんてものが出てきましたよ。

 春、新しい命の生まれてくるのを見て、自分だけが老いてゆくのを見る。「歳々年々 人同じからず」というわけですね。


春歌上


29 をちこちのたづきも知らぬ山中に おぼつかなくも喚子鳥(よぶこどり)かな

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

29 一二どっちへ行けばどうなるという案内もわからない。 四おぼつかなくもよぶ(人をよぶように鳴く)。 五古今伝授三鳥の一。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 完全に迷ってる。鳥の鳴く方へ行くのでしょうが、それに何の根拠がありますかね。ますます迷ってしまいそうです。