蜀犬 日に吠ゆ

2010-07-26

[][]ジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』創元SF文庫(その5) 20:28 はてなブックマーク - ジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』創元SF文庫(その5) - 蜀犬 日に吠ゆ

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二十世紀の置土産だったイデオロギーや民族主義に根ざす緊張は科学技術の進歩によってもたらされた、全世界的な豊饒と出生率の低下によって霧消した。

ホーガン/池 央耿訳『星を継ぐもの』創元SF文庫

 放射能汚染の心配がない原子力エネルギーの開発で地球上の諸問題が解決……。いやあ、こうやってちょくちょくひっかかりますねえ。エネルギー問題が解決したにせよ、唐突な「出生率の低下」ってどうやって実現したの? 当然、現在先進国が軒並みかかえている超高齢社会の時代を経るわけですよね。

 あと、エネルギー問題だけでは何も解決しないと思います。大量のエネルギーを投入すれば第一次産業が壊滅することは、環境破壊問題で明らかになったとおり。

 などというのはさておき本文。

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    • 人類の歴史おさらい編。
      • エネルギー問題解決。
      • とりあえず、国境も人種の問題もなくなり地球社会が形成される。
        • コスモポリタニズムばんざーい。
      • 軍事予算は過去のものとなり、人類は科学の一層の探究と、国連太陽系探査計画(UNSSEP)にはじまる宇宙進出へと向かう。
      • 超ウラン元素ハイペリウム、ボヌヴィリウム、ジェネヴィウムの存在が予想される。核実験場の粉塵からハイペリウムとボヌヴィリウムの痕跡が検出される。
    • ハントとグレイはIDCCでボーランと会う。
      • 近況を親しく語り合う。「アルコール中の血液濃度が極度に低下している」ヒューモアあふれる会話!
    • 本題。今回の呼び出しはIDCCの最大顧客、国連宇宙軍UNSAからのものであるという。
      • 「時期会計年度にうちはUNSAからどのくらい契約を取れると思う? 二億ドルだぞ…二億」
        • 安っ。と思うのは間違いか。ほぼ全てのエネルギーがただ同然(生産者の人件費くらい)でまかなえる時代は、デフレにならざるをえないのですから逆にリアルと言えましょう。
    • UNSAはスコープを使って「人体の内部を調べたい」「本を閉じたままスコープで中身が読めるか」といったことを確かめたいとボーランから知らされる。
星を継ぐもの (創元SF文庫)

星を継ぐもの (創元SF文庫)