蜀犬 日に吠ゆ

2010-08-01

[][]ジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』創元SF文庫(その9) 16:35 はてなブックマーク - ジェイムズ・P・ホーガン『星を継ぐもの』創元SF文庫(その9) - 蜀犬 日に吠ゆ

  • 7
    • チャーリーの遺体がトライマグニスコープでスキャンされて現生人類とほぼ同じ生物であることが確認される。
    • チャーリーの手帳のスキャンがはじまり、数字と月世界(ルナリアン)語のアルファベット三十七文字が確認される。
      • 一週間のあいだにそんなに? むしろそれら言語学者の物語の方が気になるレベル。
    • リン・ガーランドが「手帳にはカレンダーがつきもの」という女の直観で研究は大いに進む。
      • 「女に論理的思考は無理」的な古い観念が、アメリカには色濃く残っているのですねえ。まあこのあとヴァレリヤ・ペトロホフ女史が登場するのでその活躍に期待。
      • 英人さん(ライミー)のニュアンスが読み取れなくて「狂ったライミー」とも出てくるので、茶化すような感じなのですが、卑語なのかことさら気取った言葉で皮肉っぽい雰囲気を出しているのか、辞書を引きます。
        • リーダース第二版。「limey 俗 derog 英国水兵(時に陸軍軍人もさす)、英国人」なるほど。で、こんどは derog が分からないで凡例をみると、「derogate」→「derogate (価値・名声を)そこなう」とあり、罵倒語と分かりました。
          • ちなみになんで limey なのかというと、もともとの語は「lime-juicer 俗 英国船、英国人水兵、英国人 (壊血病予防に英国船でライム果汁を飲ませたことから)」とあり、海洋帝国イギリスの面目躍如というべき悪口ではありますね。

[][][]古今和歌集を読む 夏歌(その11) 16:45 はてなブックマーク - 古今和歌集を読む 夏歌(その11) - 蜀犬 日に吠ゆ

夏歌


154 夜や暗き 道やまどへる 郭公 わがやどをしも過ぎがてに鳴く

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

154 一夜が暗くて動けないのか。 二道がわからなくなったのか。 四五いくらも場所はあろうに、わが宿を過ぎかねて鳴いている。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 ホトトギスは、夜も鳴くものなのでしょうか。それとも普段鳴かない夜中に鳴くのでこうした歌が生まれたのでしょうか。まあもちろん、(観念的に)暗くて身動きとれなかったり、道に迷っているのは作者なのですけれどもね。


夏歌

     大江千里


155 やどりせし花橘も枯れなくに など郭公こゑたえぬらん

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

155 三枯れないのに。 四五どうして郭公は声が絶えてしまっているのだろう。

佐伯梅友校注『古今和歌集』岩波文庫

 「夏が来たのに、どうして鳴かないんだ、ホトトギス」などと待望され、鳴けば鳴いたで「鳴き始めの、まだ慣れてない頃の声がよかったなあ」「物思いがつのるから、どうかないてくれるな」などといわれ、いよいよ「まだ夏は終わっていないのに、もう声が聞こえないよ」などと、本当に日本人は身勝手ですねえ。